2017年02月15日

インフルエンザになりにくい住宅とは! その3

インフルエンザのウィルスが生存しにくい
住宅の環境を作ることって出来ないのでしょうか?

私達、建築に関わる者は、
暖かい家、高気密、高断熱、健康で長生き、、、
などと言った、「快適な家」
を目指していろいろな取組をしてきましたが、

それって何?
どういう事?

冬−10℃でも半袖で家の中にいられるほど暖かい
家の中、どこにいても温度差を感じない

など、過去の日本の住まいと比較したら、
とても良くなっている。

でも、
毎年インフルエンザが流行すると、
学級閉鎖、家族の誰か感染すると、
家族中が感染、
何てことを聞きます。

と言う事は、
家の中に入って来たウイルスは、
生きていられる良い環境と言う事じゃないかと思うわけです。

先述の通り、快適だと思っていた住まいになっても、
ここは変わってないの?

リフォームして快適になった住まいで、
10年ぶりにインフルエンザになり、
疑問を抱いたので、検証をはじめました。

前振り長すぎた。

それでは本題
今回は、窓の断熱について
窓の断熱なんて今更、情報は世の中沢山あります。
ここで伝えるのは、
アルミ、樹脂含めたサッシで、
ガラスによる断熱の種類で、
ここまで断熱の性能が変わる。
と言う検証です。
(でも、インフルになった。。。)

恐らく、世の中、ここまでやっている住宅少ないと思います。
なので
言い換えると、今回は
「我が家の窓について 2階の様子」

測定日は、前回同様
2017年2月12日
それから測定方法ですが、
温度湿度の測定って本当はとても難しいです。
毎回登場する測定器 「おんどとり」は
T&D製のもので、なんと松本市にある会社なんです。
そこの社員の方と以前お話ししていた中でも、
正確な測定は、非常に難しい
ある一定条件下の基に計測することが良いデーターに繋がる
なんて言われたほどですので、ここに出てくる温湿度の数値は、
誤差が少しだけあるかも知れません。


では、本当に本題

北側サッシの様子
クレセント3個と言う事はサッシが3重
ガラスを見ると
外から単相(1枚)ガラス
複層(ペア)ガラスlow=e室内側
複層(ペア)ガラスlow=e室内側
外の単相ガラスが結露していることについては、又後日説明します
このときの外気温、その2でお伝えしたとおり−6℃
2階室温16.8℃
この窓の手前温度15.1℃ ガラス触っても、冷たくない

では、ここから窓を1枚開ける
11.8℃ 
開けただけで、冷気を感じ、触るとちょっと冷たくなってきた
そして少し結露
それでは、もう1枚開けると
8.1℃
結露もしている
当然、冷気(霊気じゃないよ)凄い
ついで2階の南には下画像の様な
大きな掃き出し窓2.7m×2.2mが2ヶ所付いています

そこも北側同様の窓仕様になっていますが、
北側より結露の様子が違います
そして窓下の温度は14.2℃
北側との差は1℃程度でした
そして、2階東の窓
こちらはただの2重サッシガラスも単層
なので、結露最悪
このときの温度測ろうとしたら、
なんと日射が入って来てしまい、上昇して計測不可
予測は10℃くらい
ガラス、触ると冷たい(3重サッシへ検討すべき)

と言う状況ですが、2階の環境についてまとめ

インフルエンザウィルスが滞在しにくい室内の温熱環境を考える中で、
その2でも記述の通り、
室温16.8℃  相対湿度59% 絶対湿度8.4は注意レベルでした。
この住環境は、現在の日本の木造住宅では、
悪くない方だと思います。
(これも後日、従来の木造住宅での温湿度データーを測定した内容について記載しますので
そちらと比較すれば分かります)

我が家は、2,3階とも同等のレベルですが、
所詮注意が必要なレベルでしかありません。
でも、予防接種の甲斐あってか分かりませんが、
インフルエンザに限らず、風邪等が家の中で移った記憶が無い事、
リフォーム前は、毎年風邪ひいていた、ことからも、
推測すると、この住環境は自分の目指す
ウィルスを生存させにくい家の最低ラインに近いかも知れません。
でも、安全ラインは11.0ですから、ほど遠い、、、

窓の話しの戻して、
サッシ(ガラス)の断熱は、
壁内の断熱材に比べたら、
断熱サッシ、ペアガラス、low=eガラス、単体では大したことありません。
なので、我が家も最初は2重サッシでしたが、
大したこと無く、ガラス変えてみて、大したこと無く、
もう一つ樹脂サッシ&複層ガラス入れてみたら、
ご覧の通り、大したことありました。

これがあったから、絶対湿度7以上になっています
これをしていない1階は、4.8とダメなわけです。

ではまた次回へ

  

2017年02月14日

インフルエンザになりにくい住宅とは! その2

10年ぶりにインフルエンザにかかり、
住環境の問題と仮定し、
その検証行っています。

今回は、その2
と言う事で、
その1で立てた仮説、温湿度の状況。

2017年2月12日(日)朝7時
外気温-6℃

この寒さの時こそ、
この家の温度、相対湿度を測れば、
何か見えてくるのでは?と思い、
熱も下がってないけど、
別の意味で熱くなってきた。
そして、家のあちこちを測定しました。

計測すると、いろいろ面白い状況が見えてきた。

先ずは、各階のデーター

1階玄関 12.8℃ ここは湿度計測していない

1階居室温度 21.1℃
通常は15℃以下で、今回も感染した時は同じでした。

1階居室相対湿度43%
通常同じ程度
と言う事は、
仮に温度14℃ 湿度40%としたら
絶対湿度は4.8
になるので 感染してもおかしくない
警告条件だったことになる

2階居室温度 16.8℃

2階居室 相対湿度59%
と言う事は、絶対湿度8.4
注意レベルです


続いて
3階居室温度 16.8℃

3階居室 相対湿度55%
と言う事は、絶対湿度7.9
2階同様 注意レベル


今日のここまでの考察
ここでみても、絶対湿度が、1階と2,3階とではかなり違うことが分かる。
感染は、外でしたとしても、時間と経過の関係もあると思うけど、
ウィルスが生存できない状況下に入れば(家の中の状態)、
何らかの効果があるのか?

家の中がウィルス生存しにくい状況を作ると言う事は、
マイナス面は全く無く、寝ている時間含め、
子供や高齢者は特に、
家にいる時間が長くなるので、
感染対策には、
非常に有効に思える。

この我が家のデーターは、
日本の住宅の中では、
良い方の住宅だと思う。
断熱性能の大きなミス(1階部分)を除けば、
気密性、断熱性、快適性は、
言い換えれば、風邪やインフルエンザなどのウイルスを
寄せにくい。

しかし、絶対湿度11.0以上にはほど遠い。
現状から、何処まで、11,0へ近づけられるのか?
更に検証続けます。

次回は、窓の温湿度の予定です。




  

2017年02月12日

インフルエンザになりにくい住宅とは! その1

2017年2月10日、
私はインフルエンザA型に感染した。
この10年、感染していない。
毎年予防接種もしているが、
我が家には、インフルエンザ無縁な状況が、
10年も続いていた。

その理由らしき根拠があるので、
これを機(外出できない状況)に、
自分が進めてきた、
健康で長く暮らせる住環境の検証など、
建築的な視点から、
考え直したいと思う。

先ずは、インフルエンザについては
専門で無いので、インターネットで調べてみた。

こんな情報があった。
行列のできる情報館

自分なりに木造住宅の温熱環境については、
勉強してきたつもりなので、
このページの内容は分かりやすく、
自分の本業である木造建築の
今後に大きな影響を感じさえしたので、
この内容を基に、進めます。

インフルエンザの流行と絶対湿度は
密接に関係している

自分はインフルエンザまたは、風邪と呼ばれる症状に
子どもの頃や大人になっても、
ほぼ毎年掛かってきた記憶があるが、
この10年インフルエンザどころか、
風邪で寝込んだことも数回程度しか無い。

なぜか、と言うと
家をリフォームしたからだと思っている。
冬はとても寒い松本市で、暮らして来て、
建築の仕事に就き、暖かい家の勉強し、
その経験を活かしたリフォームを行ったことで、
家の中の温度差が無くなった事により、
室内での体の外気に対応する変化をあまりしなくて良くなったので
風邪もひきにくくなったと、
家族揃って元気に暮らして来たことが照明していると思われる。
(ただし、1ヶ所自分の家であるが、大きなミスをしたため、1階の温熱環境は、
2階より落ちてしまった。これについては後日記載予定)

と言う事で、
温熱環境については、
今でも我が家には、5個もの温度測定器を
設置して、温度と湿度について、関心を持っていることもあり、
気温を室温に入替え
室内の温熱環境ではどうなのかを、表にまとめてみた。

①インフルエンザの流行りには、
絶対湿度の量が関連しているそうで、
11g/㎥ ほぼ安全
11g/㎥以下 注意
7g/㎥以下 警戒
だそうで、色分けしてみた。
②は、①を基に4℃以下は7g/㎥以下しか無いことから、
室温を4℃以下にしたら、インフルエンザは室内でも警戒


③は、冬の松本市内(信州)で、室温26℃は、あり得ないので除外
(例外は考慮していない)


④は相対湿度冬の松本市内で65%は現実的で無いので、除外

⑤は、上記から残った部分で、
絶対湿度7g/㎥以下 警戒を除外

すると、
インフルエンザ感染の安全範囲は
室温22℃相対湿度60%
室温24℃相対湿度60%

12℃以下の室内では、インフルエンザになっても
おかしくない温熱環境。

日本の住宅、まだまだ、そんな家の方が多くないですか?


⑥は、リフォームして少しは納得している、我が家の状況です。
分かりやすいように、該当する範囲のみ色塗りしています。

我が家の冬は、
室温12℃〜20℃
相対湿度40%〜50 %
わりと狭い範囲で生活しているのですが、
上記の事から、
今回、自分がインフルエンザに感染した理由が見えてきました。

先述の通り、大きなリフォームのミスをしています。
それは、下(1階)が低い。
リフォーム後、
今回初めて、
冬に1階で寝てしまいました。

完全警戒範囲の状況です。

この仮説を基に、次回検証していき、
インフルエンザになりにくい住まいと暮らしの提案に
結びつける努力をしていきたいと思う。


尚、これはあくまでも現在、自分なりの検証ですので、
ご意見とうありましたら、コメントにて受付致しますので、
ご指導、ご意見をお聞かせ頂き、
役立てたいと思っています。

訂正)表の左上、相対湿度早見表は、絶対湿度早見表の間違えです。